ニール・ヤング60-70年代のアルバム

1967 Buffalo Springfield

 伝説のバンド、バッファロー・スプリングフィールドに在籍し、出したニールのレコードデビューアルバム。リーッチー・ヒューレイとスティーブン・スティルス、そしてニール・ヤングらが参加したフォーク・ロックのバンドだった。ニールも何曲か提供している。

 

1967 Buffalo Springfield Again

 バッファロー・スプリングフィールドが有名なのはこのアルバムがあるから。同じ年に発表された『サージェント・ペパーズ』に匹敵するほどの音楽的多彩さをもったコンセプトアルバム。今聞くとさすがに編曲面で古くさく感じないこともないが……。一曲目の「ミスター・ソウル」と最後の「ブロークン・アロー」はニールの曲で大変な名曲です。


Last Time Around, 1968

 短命に終わったバッファロー・スプリングフィールドのラストアルバム。「I Am a Child」と「On the Way Home」がニールの曲。「On the Way Home」は『4way street』でニールの歌声で聞くことができる。

 

Neil Young (Jan.1969,Reprise)

 バッファロー・スプリングフィールド での活動を終えたあとでニールがはじめてソロで出したアルバム。バンドではぎんぎんのエレクトリック・ロックをやっていたのに、ここではハイ・テナーでかぼそく歌ったアコースティックな暗いアルバム。なおかつ歌詞と曲調はとっても内省的で、こんなのヒットするわけがないって感じ。とはいえ、バンドでの楽曲とここでの曲と比較すると共通点も多い。カントリーテイストがあることと、ニールの曲の歌詞だ。もともとニールの歌詞は映像的なんだけど、このソロアルバムではその方向性がさらに追求されている。とくにラストナンバーの魅惑的な「The Last Trip to Tulsa」にその傾向が顕著だ。「The Loner」が一番有名な曲で、この後もニールはずっとこれを歌い続けている。「The Old Laughing Lady」はのちにアンプラグドで歌われて驚かされた。ほかにもけっこういい曲が多いと思うのだが……
 にしても、このアルバムは以降のニールのアルバムとはひと味違う特殊なアルバムだろう。決して彼の代表作ではないのだが、不安定な青春期における内面の告白として貴重な味わいがある。ジャケットそのまま自画像って感じだが、このパーソナルな味わいがたまらない。インナージャケットのなかには手書きで歌詞が書かれていて、その少し読みにくい文字をたよりに熱心に歌詞を聴き取ったものだった。
 プロデュースにはバッファロー・スプリングフィールド時代からつきあいのあるジャック・ニッチェも数曲に参加し、アルバムの中の「String Quartet from Whiskey Boot Hill」というカントリー調のインストゥメンタルを作曲してもいる。また、セッション・ミュージシャン時代のライ・クーダーもプロデュースに参加しているのが不思議。

Neil Young with 'Crazy Horse', Everybody Knows This is Nowhere, (May 1969, Warner Brothers) Amazon.co.jp アソシエイト

 前作の失敗に懲りて(?)、はじめてクレイジー・ホースをバックにエレキで攻めたアルバム。コンサートの定番となったシナモンガールやカウガールインザサンドやダウンバイザリバーなど名曲が目白押し。個人的には表題曲が歌詞も含めて死ぬほど好き。全編に漂う孤独感がなんとも言えずよいのは前作と同じだが、歌詞は 暗示的なものになり、ギターソロが多くなっている。声もほとんどファルセットだった前作とは違い低くなっており、より自信が感じられるようでもある。
 ここでのニールのギター・ソロは(クラプトンのそれのように)感傷の色が入らない即物的とも言えるソロだが、味気ないわけではなく、不思議と中毒性がある。のちにニールのメタリックなギターがグランジ世代に評価されるわけだが、このころからすでにニールのギターソロは独特なのだ。とくに「ダウン・バイ・ザ・リバー」の単音ずつで攻めるギターソロはとても面白い。
 曲も前作よりルーズな構成で、クレイジー・ホースとの即興的な演奏が間を埋めていくという感じ。このアルバムは1969年に発表された当時とても斬新なもので、商業的にもヒットし、のちのニールの基本的なスタイルとなった。後世のロックバンドに与えた影響もとても大きい。
 さて、これは伝説的なバンド、クレイジー・ホースとの初めての出会いによって、二週間で録音された記念的なファースト・コンタクト・アルバムということになる。「ニールは牛(バッファロー・スプリングフィールド)と別れて馬(クレイジー・ホース)に乗った」というジョークが当時交わされたかどうかはしらない(どーでもいいか)。
 クレイジー・ホースはもともとウェスト・コーストで活動していた「ロケッツ」というバンドだった。メンバーはギターのダニー・ウィットンにベースのビリー・タルボット、そしてドラムズのラルフ・モリーナ。途中ダニー・ウィットンの死によるメンバーの入れ替えはあるけれど、30年以上ニールはこのバンドとつきあっていることになる。詳細は映画『イヤー・オブ・ザ・ホース』に詳しい。


CROSBY
, STILLS, NASH & YOUNG, Déjà vu (March 11, 1970, Atlantic) Amazon.co.jp アソシエイト

 CSN&Yで出したアルバムの中では最も有名。このアルバムの中から何曲かウッドストックでも歌われた。というわけで、なんとなく時代の雰囲気も伝える。

 

After The Gold Rush (Aug.1970,Reprise)Amazon.co.jp アソシエイト

 ソロ三作目にして永遠にロックの歴史に残る傑作をニールは作りました。このアルバムを高校時代に友達に貸したのですが、今までロックを聞いたなかで一番いいアルバムだったってその友人は言って返してくれたことがありました。 特にロックが好きな人でなくとも、メロディアスで美しい曲が多いので多くの人にお勧めできる。全部名曲ぞろいで、なんと言うか、青年期の苦悩のようなものが刻印されていて感動的であります。 ただ、今までのように内省的と言うよりかは、繊細な友人に(あるいは自分に)語りかけるような歌詞が多く、アコギターやピアノが多様されていて、前作より曲調は穏やか。 ソロの初期三部作はアルバムごとに雰囲気がまったく違っていて、どれもすごく特徴があるだけに、どれもた未だにびたび聴きたくなる。どれも時代を超えて新鮮で、音作りも十分に完成されていて、しかもなにやら成熟した味わいがあって素晴らしい。生涯聞き続けることのできるアルバムたちだと思います。ニルス・ロフグレンがギターに参加。

Crazy Horse, February 1, 1971

 ロケッツ改めクレイジー・ホースとなったニール・ヤングのバックバンドが出したオリジナル・アルバム。メンバーはビリー・タルボット(b)とラルフ・モリーナ(dr)とダニー・ウィットン(vo,g)に、現在はEストリートバンドのニルス・ロフグレン(g)とフィル・スペクターの片腕ジャック・ニッチェ(p)が加わっている。後者二人はのちに脱退することになるが、みなニールのアルバムにかかわっているのは同じ。「Gone Dead Train」にはライ・クーダーもスライド・ギターとして参加。
 「Gone Dead Train」はランディ・ニューマンによって歌われていたもの。「I Don't Want to Talk About It」はのちにロッド・スチュワートらによって歌われて有名になった。「Dance, Dance, Dance」はヤングの曲で、ダニー・ウィットンも五曲を書いており、「Downtown」はヤングの『今宵その夜』にもライブテイクが収録された。

CROSBY, STILLS, NASH & YOUNG, Four Way Street, April 7, 1971Amazon.co.jp アソシエイト

 CSN&Yでのライブアルバム。

 


 

Crazy Horse, Loose, January, 1972

 クレイジー・ホースの第二作だが、ダニー・ウィットン、ニルス・ロフグレン、ジャック・ニッチェが抜け、新たにGeorge Whitsell, Greg Leroy, John Blantonを加えて作成された。親しみやすいアルバムらしいんだけど、今はちょっと手に入らない。

 

Harvest (February 1, 1972,Warner Brothers)Amazon.co.jp アソシエイト

 アコースティックギターを主に使って作ったアルバム。とにかく有名なアルバムで、大変ヒットしたのだけども、これからニールを聞くのは勧められない。この大ヒットでニールは音楽産業にほとほと嫌気がさしただとかいろいろあったアルバムだけれども、そういうことを抜きにして聞いてみると、やはりいいアルバムであったりしますね。はい。特にラス曲が印象に残ります。 しかしこの三年ばかりのあいだにアルバム毎にニールはとても多様なサウンドを作りましたね。この多様さは、60年代半ばのディランの音楽にも匹敵するかもしんないです。後世に与えた影響もね。


Crazy Horse, At Crooked Lake, October 1, 1972

 Billy TalbotとRalph Molinaに前作でも一緒だったGreg LeroyにRickとMichael Curtis兄弟を加えたクレイジー・ホース第三作目。これもちょっと入手できない。

 


 

Journey Through the Past(November 1, 1972,Warner Brothers)

In Concert at the BBC, 1972(Video)

 ニールがイギリスのBBCスタジオで歌ったライブのビデオ。アコギター1本で、ニールアコースティックナンバーをセンチメンタルに歌い上げている。今ではなかなか聞くことのできないJourney Through the Pastを聞くことができるし、クレイジー・ホースに提供した"Dance, Dance, Dance"をアンコールに聞くこともできる。ニールのアメリカについてのおしゃべりも聞くことができる。なかなか音がよいのでおすすめ。日本で入手できるかどうかはしりません。

Time Fades Away(1972,Warner Brothers)

 ニール・ヤングは『ハーヴェスト』の成功のあと一躍ロックスターとなり、まさに時代の寵児となった。ところが彼はその成功に背を向けるような行動をとることになる。それはバイク事故による隠遁などというものではなく、聴衆と時代に対するはっきりとした「ノー」の姿勢となって噴出した。
 このアルバムはツアーのあいだ彼がモバイルなレコーディングトラックを使って録音したもの。このツアーのリハーサル中にクレイジー・ホースのギタリスト、ダニーウィットンが麻薬のオーバードーズで死亡した。70年代はじめにはジミ・ヘンドリックスをはじめ多くの偉大なロック・アーティストたちがオーバードーズで死亡していた。このとき、ニールは怒りと罪の意識を抱えていて、それを自分の音楽にぶっつけようとした。さらに彼にはもとから聴衆の期待を裏切ってやろうというあまのじゃくなところがある。これは、クレイジー・ホースをひきつれたエレクトリックなバンドスタイルがどんどん進化していっていたこともあるんだろうけど、ヒット曲ばかりオールディーズのように求められるまま演奏するのは嫌だったのだろう。ただの歌手ならそれも自分の運命と思ってあきらめつつ数十年も同じ曲を同じ編曲で歌いつつづけるものだが、ニール・ヤングは何よりも芸術家だった。
 ともかく、『ハーヴェスト』以降の数年間のあいだに、のちの彼のスタンスというものが決定したと言っていい。それはロックスターではなく、カルトスターになることだった。事実、これ以降の三つのアルバムは「ニールの暗黒期」と呼ばれるもので、当然ヒットチャートには登らず、彼を覚えている人はコアなファンだけとなった。そんな彼の転換点に位置するのがこのアルバムと言えるだろうが……今は絶版中で聞くことができないので、windowsmedia.comからの感動的なレビューを訳しておくことにする。
 「二十年たった後、これはまさに『Tonight's the Night』や『On the Beach』のように響いてくる作品で、これらのアルバムは70年代半ばのアメリカの混乱した時代精神を表現している。それは、ほとんどのロッカーたちが向き合う勇気をもっていなかったものだった。演奏はルーズで荒っぽいとはいえ、感情的な力に満ちており、「Yonder Stands the Sinner」「Last Dance」の打ち砕かれた希望にもかかわらず、「Don't Be Denied」はヤングの子供時代の感動的な追憶であり、音楽が彼にとってもっていた意味であり、ヤングがレコード化した最もパワフルな演奏の一つである。ヤングのように、自らを裸にして聴衆のまえにさらけだすようなことをすすんで行ったロッカーはほとんどいない。『Time Fades Away』は彼のキャリアのなかで最も勇敢かつ痛々しいまでに正直なアルバムの地位を占める。このツアーでヤングが飲んでいたテキーラのように、このアルバムは万人のためのものではないが、しかしあなたはこの力強い効果に驚くことだろう」


Tonight's The Night (Jul.1975,Reprise)Amazon.co.jp アソシエイト

 

 「ダークなニール」を代表するアルバムと言えばこれ。ヤングにはアコースティックな側面、エレクトリックな側面があって両方への振幅を続けることで活動を続けているようなところがあるが、その底にはこの「ダークなニール」が横たわっているのだと思う。その一端はデビューアルバムなどにもわずかに見られるが、このアルバムはこの側面だけで作られているようなものだ。もちろん、単にダークなだけではなく、それは自分と音楽に真摯に虚飾なく向かい合っているからこそ必要とされるダークさであり、むしろ「オネスティ」と言った方がいいかもしれない。
 このアルバムは1973年に彼のプロデューサーだったBruce Berryがまたもやオーバードーズで死んだことを受けて、その追悼のために作られた。追悼とはいっても、それを音楽にするにあたってはどうしても作為やとりつくろいといったものが生まれてきて、純粋な哀しみといったものはそう簡単に表現できるものではない。技巧が感情を妨げるのだ。これに悩んだヤングは全員に酔いつぶれることを要求して、酔いつぶれたまま演奏したものをレコーディングした。こうした手法を自分のアルバムに採用した人のことを聞いたことがないが、まあ常識はずれのことをする人である。そして、こうしてロック上最も感情的なアルバムが作られた。
 コーラスは合っていないし、もうめちゃくちゃな感じだけれども、それが 見事に悲壮な雰囲気を醸し出している。 とは言え、これはやけっぱちで作られたアルバムではなく、メロウな素晴らしい曲が多く、演奏も素晴らしいし、どれも耳に残る。このような アルバムを作るのは彼がネガティブなことから決して逃げなかったということだ。

On the Beach(1973,Reprise)Amazon.co.jp アソシエイト

 ニール暗黒三部作の締めくくりのアルバム。これは長い間ニール自身が再販を許さず、しかも古いファンの中にはこれがニールの数あるアルバムの中では一番好きとか言う人もいたために、新しい(というか若い)ニールのファンにとっては聞きたくても聞けないアルバムだったのだが、近年ついにCD化され、アクセス可能になった。一見地味だが、味わい深い曲が多く、なるほど名盤だ。やはり哀しみの歌が多いが、そこから回復しようとする意志も感じられ、それがこのアルバムをより微妙なものにしているのだと思う。


Neil Young & 'Crazy Horse', Zuma (Dec.1975,Reprise) Amazon.co.jp アソシエイト

 フランク・サンペドロを新たにギターに迎えた新生クレイジー・ホースと共にひさびさに新鮮なロックをしたアルバム……だが決して明るいだけではないのがこの人の面白いところ。 全般的に新しい愛(あるいは関係)を求めようとするような意味の歌が多い。九分以上に及ぶ「コルテス・ザ・キラー 」では久々にニールのギターソロが聞けるが、これは彼の代表的なスタイルとなった。60年代に活躍した同時代のロックスターたちの多くが70年代はしょんぼりしていたのに対し、ここまでのニールの多産性というのはやはりすごいと思います。

American Stars 'N Bars(Warner Brothers)1977

The Band, Last Walts, April 1, 1978
ラスト・ワルツ

 かの有名なライブにもちニールも出てますね。「ヘルプレス」を歌ってます 。2002年にでた完全版ではニール・ヤングの「フォー・ストロング・ウィンズ」のトラックが追加されていてお得です。

 

Comes a Time (October 1, 1978,Reprise)


Crazy Horse, Crazy Moon, November 1, 1978

 『Zuma』で Frank Sampedroを加えて復活したクレイジー・ホ−スは『Zuma』のセッションのときから録音を開始しており、ここに四枚目のオリジナル・アルバムとして完成させた。プロデューサにはヤングのアルバムにもかかわっているDavid BriggsとTim Mulliganで、Ben Keithがスティール・ギタリストとして参加、ヤングも初めて"She's Hot," "Going Down Again," "New Orleans," "Downhill," "Thunder and Lighting,"などの曲にギターとして参加している。


Neil Young & 'Crazy Horse', Rust Never Sleeps (Jun.1979,Reprise)
『ラスト・ネヴァー・スリープス』Amazon.co.jp アソシエイト

 超傑作。ニールのアルバムの中でも一、二を争うほど完成度も高い。前半がアコースティックで、後半がエレキで、とくにヘイヘイ、マイマイが二度別ヴァージョンで (精確には、最後の曲はマイマイ、ヘイヘイなんだけど)繰り返されるのが印象に残る。どの曲も名曲揃いで、ぐうの音も出ないほど。個人的にはパウダーフィンガーが死ぬほど好きで、曲中のギターソロは悩殺的であると思われる。 マイマイ、ヘイヘイの一節はのちに有名になるだろう。

Rust Never Sleeps, its aphoristic title drawn from an intended advertising slogan, was an album of new songs, some of them recorded on Neil Young's 1978 concert tour. His strongest collection since Tonight's the Night, its obvious antecedent was Bob Dylan's Bringing It All Back Home, and, as Dylan did, Young divided his record into acoustic and electric sides while filling his songs with wildly imaginative imagery. The leadoff track, "My My, Hey Hey (Out of the Blue)" (repeated in an electric version at album's end as "Hey Hey, My My [Into the Black]" with slightly altered lyrics), is the most concise and knowing description of the entertainment industry ever written; it was followed by "Thrasher," which describes Young's parallel artistic quest in an extended metaphor that also reflected the album's overall theme -- the inevitability of deterioration and the challenge of overcoming it. Young then spent the rest of the album demonstrating that his chief weapons against rusting were his imagination and his daring, creating an archetypal album that encapsulated his many styles on a single disc with great songs -- in particular the remarkable "Powderfinger" -- unlike any he had written before. ~ William Ruhlmann, All Music Guide

Neil Young & 'Crazy Horse', Live Rust (Dec.1979,Reprise)
『ライヴ・ラスト』Amazon.co.jp アソシエイト

 前作が賞賛されたわりには当時受けなかったダブル・ライブ・アルバム。なぜかというと、前作でも歌われていた曲がここでも歌われているからだと思う。しかしこれは70年代末におけるヤング自信のキャリアの総決算的なライブアルバムとして素晴らしいものとなった。バッファーロ・スプリングフィールド時代の「Sugar Mountain」や「アイ・アム・ア・チャイルド」から新しい傑作ナンバー「My My, Hey Hey (Out of the Blue)」「Powderfinger」までヤングの最高の曲ばかりを素晴らしいパフォーマンスで聞くことができる。とくに「トゥナイツザナイト」の演奏はこの曲のベストテイクとなっている。
 ライブとは思えないほど録音もよい。 ニールのアコースティックなナンバーもクレイジー・ホースと一緒にやっているナンバーのどちらも素晴らしい。一応、映画『
Rust Never Sleeps』のサントラということにはなっているけれど、テイクは少し違うし、曲もいくつか異なっている。そのため、このライブアルバムを暗記するほど聞き込んだあとに映画でライブを観ると何か変な感じがする。

Rust Never Sleeps, July 11, 1979(October 22, 1978)

 バーナード・シェイキー名義のヤングの映画第二弾。これは1978年の10月22日にサンフランシスコのCow Palaceでのライブを映像に収めたもの。二時間近くにわたって、ヤングの代表曲ばかり歌われ、クレイジー・ホースとの競演も楽しめるのは上のアルバムと同じ。しかし録音は少し違う。冒頭でスターウォーズのJawasみたいなのがステージに出てマイクを設置したり、PAがジミヘンの"The Star Spangled Banner"とビートルズの「A Day in the Life」をやったりする。これは謎だけれど、ヤングの演奏を聴いた後には記憶に残らない。
 「Welfare Mothers」と「Ride My Llama」はアルバムには収録されていない。

Where the Buffalo Roam(Backstreet/MCA)1979

80年代のアルバム

90年代以降のアルバム

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