地獄の季節
Une Saison en Enfer

悪い血 Mauvais Sang

地獄の夜 Nuit de L'Enfer

錯乱 T Delirés T

錯乱 U Delirés U


不可能 L'Impossible

 少年の頃のあの生活! どんなときでも街道を行き、超自然的なほどに食欲を押さえ、どんな乞食よりも無欲で、国もなく友もいないことを誇りにしていたが、なんと愚かなことだったか。――しかも今、やっとそんなことに気付くとは!

 Ah! Cette vie de mon enfance,la grande route partous les temps, sobre surnaturellement,plus d sint ress que le meilleur des mendiants,fier de n'avoir ni pays, ni amis, quelle sottise c'était.−Et je m'en aper ois seulement!

 ――俺があの連中を軽蔑したのは正しかった。 愛撫の機会を逃さず、女たちの清潔さと健康に寄生していた奴らを。今日、俺たちと女たちはほとんど気の合うことがなくなっている。

 −J'ai eu raison de m priser ces bonshommes qui ne perdraient pas l'occasion d'une caresse, parasites de la propret et de la sant de nos femmmes, aujourd'hui qu'elles sont si peu d'accord avec nous.

 俺の軽蔑はすべて正しかった。この俺が逃げ出すのがその証拠だ!

 J'ai eu raison dans tous mes d dains: puisque je m' vade!

 俺は逃げ出す!

 Je m' vade!


閃光 L'Eclair

朝 Matin


別れ Adieu

 もう秋か! −しかしなぜ永遠の太陽を惜しむのか、俺達は聖なる光の発見に志す身ではないのか、−季節季節のうえに死滅する人々からは遠く離れて。

 L'automne déjà! ―Mais pourquoi regretter un éternel soleil, si nous sommes engagés à la découverte de la clarté divine, ―loin des gens qui meurent sur les saisons.

 そして俺は冬を恐れる、冬は慰安の季節だから。

 Et je redoute l'hiver parce que c'est la saison du confort!

 ――ときおり俺は、大空に、喜びに満ちた白色の国民に覆われた、果てしなく広がる浜辺を見る。俺の頭上で、金色の大きな船が、朝のそよ風に色とりどりの旗をひるがえしている。俺は、あらゆる祝祭を、勝利を、劇を創造した。新たな花々、新たな星々、新たな肉体、新たな言語を創造しようとした。超自然的な力を獲得したと思った。ところがなんだ! 俺は今、自分の想像力と数々の思い出を葬らねばならない。芸術家の、物語作者の、すばらしい栄光は奪われるのだ。

 この俺がだ! いっさいの道徳を免れ、博士マージュとも天使(アンジュ)とも自称した俺が、果たすべき義務を探し求め、ざらざらした現実を抱きしめるべく地上に戻されるのだ! 百姓だ!

 俺は騙されているのだろうか? 俺にとって、慈愛とは死の兄弟なのだろうか?とにかく俺は、嘘を糧にして生きてきたことの許しを乞おう。そして出発だ。

 だが、友の手など一つもありはしない。どこに救いを求めるのだ?

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