Paul Celan
パウル・ツエラン(1920-1970)


ユダヤ人であるパウル・ツェランの詩から労働収容所の体験の記憶と、強制収容所で虐殺された両親の嘆きを読みとることは、はたして正当かどうか。などという問いはおいておいて、言葉のふちにたたずみながら書かれた、凝縮された彼の詩を読むことにしよう。たとえその最期がセーヌ川への身投げだったとしても、そこには、いくらかの愛と希望があるはずだから。なんてね。


第一詩集『罌粟と記憶』Mohn und Gedächtnis(1952)

第二詩集『閾から閾へ』Von Schwelle zu Schwelle(1955)

第三詩集『言葉の格子』Sprachgitter(1959)

第四詩集『誰でもない者の薔薇』Die Niemandsrose(1963)

第五詩集『息の転換』Atemwende(1967)

第六詩集『絲の太陽たち』Fadensonnen(1968)

遺稿第一詩集『迫る光』Lichtzwang(1970)

遺稿第二詩集『雪の区域』Schneepart(1971)

遺稿第三詩集『時の屋敷』(1976)

参考資料

パウル・ツェラン著

中村朝子訳、『パウル・ツェラン全詩集』、青土社、1992年
飯吉光夫編訳、『パウル・ツェラン詩集』、小沢書店、1993年。
飯吉光夫編訳、『パウル・ツェラン詩集』、詩潮社、1992年。
飯吉光夫編訳、『パウル・ツェラン詩論集』、静地社、
飯吉光夫訳、『罌粟と記憶』、静地社、
飯吉光夫訳、『閾から閾へ』、思潮社
飯吉光夫訳、『ことばの格子』、書肆山田

飯吉光夫訳、『誰でもないものの薔薇』、静地社、1990年。
飯吉光夫訳、『迫る光』、思潮社
飯吉光夫訳、『雪の区域』、思潮社、1985年。
篠田一士編、『世界の文学37 現代詩集』、集英社、1979年。

フィリップ・ラクー=ラバルト、『経験としての詩』、未来社、1997年。
ジャック・デリダ、『シボレート』、2000年。
エマニュエル・レヴィナス、『固有名』、みすず書房、1994年。
平野嘉彦、「迫る光」、『ユリイカ 総特集=20世紀を読む』、青土社、1997年。
鍛冶哲朗、「『空白箇所』の機能変換」、川本皓嗣/小林康夫編、『文学の方法』、東京大学出版会、1996年。

戻る